プリント基板:製造工程【銅メッキ】

銅のイメージ

プリント基板の穴あけが完了すると穴の部分に樹脂が露出している状態になります。ここには電気が流れにくいので銅メッキを行い、電気がしっかりと伝わる状態を作ることが重要となっています。樹脂の露出したところだけにメッキを行うとアンバランスになってしまうので、基本的には基板全面にメッキを施すことになります。

多層板の場合はいきなりメッキを施すのではなく、スミアと呼ばれる部分を除去する必要があります。スミアとはドリル加工によって溶けた樹脂が残っているものを言います。スミアを取り除くデスミアを行わないと結果的に電気が通りづらい状態が続いてしまい、プリント基板を使用する際に問題が発生する可能性が上がります。それゆえにデスミア、メッキのいずれも製造工程において重要と言えるでしょう。

銅メッキは化学メッキと電気メッキという2つの工程で施していくのが一般的です。化学メッキを実施すると均一になりますが、厚みが出ないこともあります。そこで電気メッキを組み合わせることが非常に有効となります。場合によっては化学メッキのみで対応できることがあります。

銅メッキを施す際に重要となるのはその厚みです。銅は電気をよく通す金属ではありますが、抵抗が全くないわけではありません。厚みがあると電気抵抗が大きくなってしまい、電気が流れやすくならない可能性もあります。そこで厚くなり過ぎないように調整されますが、一方で薄すぎた場合は耐久性に問題が生じるので、絶妙な厚みにすることが大切です。何アンペアまで通せるのかについてチェックが行われることもあります。

銅メッキを施すとしばらくの間は使い続けることが出来ますが、メッキ液は定期的に交換することも重要となります。この交換時期についてはメーカーによる差が大きいです。メーカーごとに決められた管理項目に従っているので、自分でメッキを施す場合でも参考にすることが有効と言えるでしょう。

電流を使用せずに銅メッキを行う場合は基板全体を銅化合物の水溶液に入れて、金属の還元反応を活用します。全体を浸けることから均一性が高いというメリットもあります。プリント配線基板はリジット配線基板と、フレキシブル配線基板に分かれていてそれぞれメッキの方法も少しずつ異なっています。リジットプリント配線基板は平たんな形状をしていますが、フレキシブル配線基板は厚みの異なる場所が多いです。これは製造工程の中で補強板などを使用することがあるためであり、メッキの難易度は少し高くなります。